西村一成の世界から

未知へ、更に、未知へ‥と日々カンバスをカジリ続ける画家、西村一成の出来たて作品を絵日記のように記録。NEXT ONEはどんな作品?

2011年03月

人間との接触

2011年3月31日(木)



スペインからのConstantino神父の感想
読んでいただきましたか?


「あたかも子供が、何も複雑なことは考えずに描いたようなものである。
その結果、表現上でも色の組み合わせにおいても
全体としてきわめて好ましいものを生み出している」

「どの絵でもシンプルさが際立っている」

「彼は現代社会のテーマである、消費、セックス、暴力、戦争、技術、
ロボット、また人々の孤独‥といったものを扱おうとしている」

「全体として、画家が外に向って表現したいという
画家の内面を見ることが出来る価値ある展覧会になっている」

「孤独な人間をテーマにしているのは、
彼が生きている社会からの疎外を意味している」


すべて、本当によく見抜いている!と思いませんか?

「ドミノで遊んでいる何人かの人間を描いている絵だけに、
他の人間との接触が感じられる」とあるのは

おそらくこの絵のこと

名称未設定 1マージャン500


この作品、彼は気に入っておらず
個展にも並べません



「他にも何人かの人間を描いたものがあるが、
直接的コミュニケーションは感じられない」

確かに‥そうだったかも

ですが、たとえば
最近の作品には(2月22日「人たち」)


名称未設定 2F10スケッチブック14 1000


前日のこのモチーフが気に入って



名称未設定 1北欧風1000


楽しげに
手を差し伸べ合っている「人たち」も描いて


彼は人間との接触を希望し期待している!

それが今後の創作にどう影響していくか




【お知らせ】スペインからイッセイ・ワールドへ感想文が!

今度はスペインからイッセイ・ワールドへの感想文が!
スペイン人であるConstantino神父も一成応援団KEYさんの知人です。
彼女は英語だけでなくスペイン語も堪能で、この翻訳も!
批評家の文章は「結構難しくて‥訳文もこなれてなくて」と言いますが‥
 
イッセイ・ワールドをよく理解してくれている感想!
と驚くことはありませんね。
絵は国籍も人種も超えて思いを伝える手段なのだから。


OPINION Y CRITICA SOBRE LOS DIBUJOS OFRECIDOS
見せていただいた絵についての意見と批評

VISION GENERAL Y DE CONJUNTO: El artista ha utilizado  formas muy sencillas y elementos tomados de la vida ordinaria para componer un excelente cuadro. Se diria que un nino las ha compuesto sin complicacion con lo que ha conseguido una impresion favorable en su conjunto tanto en la combinacion de colores como en las formas de expresion. El color negro sobre fondos claros destaca sus problemas personales y deseos de salir de la oscuridad en ciertos momentos como se simboliza por las flores que aparecen y el color blanco, como un final del tunel, en la terminacion de los trazos negros.

総評:画家は非常に分かりやすい形と日常生活から取られた要素を使ってすばらしい作品を作り上げている。それはあたかも子供が、何も複雑なことは考えずに描いたようなものである。その結果、表現上でも色の組み合わせにおいても全体としてきわめて好ましいものを生み出している。明るい背景に対する黒という色は自分の抱える問題を表わし、時には花々で象徴されたり、黒色の線の先に見られる白という色は、トンネルの出口、暗闇から逃れたいという気持ちを表しているようだ。


En DOORBLOG , los colores puros, no mezclados entre si y de una forma natural con mucha precision en el trazado, la lineas del dibujo son claras . Predomina la sencillez en todos los cuadros, lo que hace que el espectador no tenga problema en la interpretacion y pueda seguirlos con facilidad el sentido que quiere expresar el autor.
 
ブログの絵では、混ぜり気のない純粋な色、正確に捉えられた自然な形、絵の線など、明るく澄んでいる。どの絵でもシンプルさが際立っている。だから、見る者は理解しやすいし、画家が書きたいと思う気持ちをよく理解できる。


2 Como espanol, da la impresion que la eleccion de trazos simples y de lineas para delimitar el contorno, ha bebido de las fuentes y ejemplo de nuestros pintores modernos como son MIRO  y PICASSO que en la mayoria de sus cuadros han utilizado la misma tecnica y hasta un parecido argumento en sus temas. Por aqui decimos que fue una innovacion en el arte pictorico que consigue una critica positiva a su sencillez y simplicidad de elementos utilizados.
 
自分はスペイン人なので、シンプルな線の選択や輪郭線を描くことなど、ミロやピカソのようなスペインの現代画家を思い起こさせる。彼らの多くの作品に同じようなテクニックが使われれ、更には描くテーマにも似たものがある。それらは、絵画史上の革新であったのであり、描かれているものの単純性、シンプルさは高く評価され続けているものである。


3.- El artista se ha atrevido a servirse de temas de nuestra sociedad de consumo como es el sexo, la violencia, la guerra y la lucha, la tecnica y los robots,  y la soledad de las personas, incluso su identificacion con los animales. Trasmite un sentimiento de angustia en muchos de ellos, sin encontrar solucion a sus problemas, lo que se expresa por la posicion de sus manos y pies, por el gesto de su cara.
 
彼は現代社会のテーマである、消費、セックス、暴力、戦争、技術、ロボット、また人々の孤独とか、更には動物との一体化といったものを扱おうとしている。テーマの多くに感じられる不安、しかも問題に対する解決が見出せなくて、その感情は描かれる手や足の位置、また顔の表情で表されている。


La eleccion del tema con personas solitarias indica el alejamiento de la sociedad en que vive. Solo el cuadro donde estas unas personas jugando al domino se observa la compania de otros, aunque en algunos cuadros se introducen otras personas no se observa comunicacion directa.
 
孤独な人間をテーマとしているのは、彼が生きている社会からの疎外を意味している。ドミノで遊んでいる何人かの人間を描いている絵だけに、他の人間との接触が感じられる。他にも何人かの人間を描いたものがあるが、直接的コミュニケーションは感じられない。


En conjunto, es una exposicion con mucho valor que descubre los sentimientos interiores del artista que quiere manifestarlos al exterior, algo que es preciso tener en cuenta para todas las personas que tienen formas  diferentes de acercarse a los acontecimientos de la sociedad. Existe un tema comun, una continuidad de argumentos y una base universal que ha utilizado en todos ellos. Se observa que el artista conoce bien las tecnicas a seguir y los gustos  de la sociedad actual. 

全体として、画家が外に向かって表現したいという画家の内面を見ることが出来る価値ある展覧会になっている。また、社会での出来事に対処する方法はそれぞれ違うということを忘れないようにすることが必要である。共有のテーマ、ストーリーの継続性、普遍的な基盤があり、それらは全ての絵でみられる。彼は技術的なこと、現代社会の好みもよく分かっているようである。

ワンパターン

2011年3月30日(水)




「描くことは楽しい!に尽きる」
とは言っても

「起きて飯食って絵描いてウンチして寝るだけ‥
あ~ぁ、いい加減いやになるよなあ」

と言うことも
本当にいやになるほどワンパターンだから

変化に弱いのだから
判で押したような生活はむしろ望まれるのですが


その中で
絵の発想はワンパターンではなくて


昨日の絵はこれ



名称未設定 1すもうレスラー500

                                                     80×110cm20110329


力士というより「髷」が描きたくて


で、今日の絵は
何故か




名称未設定 1やかん500


                                                    19.5×29cm20110330



何十年もここにあるヤカンを

目に見えている物を描くことは
極めて珍しいことです

たかがヤカン されどヤカン
なかなかいい味出してる




P20号カンバスに
明日の絵を描き始めてます

明日にすればよいのに
考えて描くとほとんど気に入らない

たいていはツブシてやり直す!のだから

理屈や理性で描くのではないから

感情はワンパターンではないから








ボーダレス・アートミュージアムNO-MA「ココロの景色」 写真便り

2011年3月29日(火)


近江八幡に出掛けて下さった応援団から写真が届きました
一部ですが記録します



格子戸や白壁の土蔵など
古い町並みの残る永原町通りの一角に
ひっそりとNO-MAが‥




NO-MA外観IMG_1468 500



IMG_1509 看板



昭和初期の町屋をアートミュージアムに改装

NO-MAの由来は野間清六邸の「野間」からで
通りをはさんで野間清六邸が(写真はありませんが)




玄関外観IMG_1508 500

玄関外観です




玄関IMG_1473 500

スリッパに履き替える!わけです



受付IMG_1471 500

受付カウンターに
「第4回西村一成展~僕の破片~」のチラシも見えます




ガラス戸越しにIMG_1474 500

こういうガラス窓も懐かしい!と思う世代は何歳ぐらい?

蔵へは履物を履き替え
一旦庭に出て



蔵外観IMG_1476 500

土蔵の入り口
白壁は保護されているようです


蔵の看板IMG_1478 500

この案内板おもしろい!あたたかい‥



作品1IMG_1479 500
    無題 P100号      無題 S80号     

ライトでやや光っていますが‥

作品4IMG_1492 500
            無題 P100号



作品3IMG_1485 500
               無題 P15号・F20号

この作品は

cover1-4背表紙あり


こうして使って下さっているはずですが‥
大地震の影響は定期刊行物にもあるのかもしれません
今日のところまだ届いていません




作品2IMG_1484 500
          「混沌の中から」P30号


NO-MAは年間1万人以上の来場者があるそうです
この時期の企画展は3000人は下らないだろう
と聞いたのは大災害など思いもかけなかった頃です

が、主催者からのメールでは
来場者は「大変順調に増えております」とのことです

「こんな時だからこそ
彼の作品に出会えることは楽しみ、個展も楽しみ」
というハガキもいただきました




作品7IMG_1487 500
        「CAMEL」F8号              無題 F6号

特に光を受けてホンモノの色ではありませんが‥



作品6IMG_1486 500
            「白い魚」M30号

この舌出す白い魚は
なんとも美しい作品です!



?IMG_1505 500

これは蔵ではなく母屋の2階
自由に描いて下さいコーナー?



IMG_1503 500


ここは資料室のよう
丸い懐かしいちゃぶ台の一番手前に
『西村一成の仕事』が見えています!

これは瀬間高角先生お手製の一成画集みたいなもので
限定?部のうちの1冊をN0-MAに寄贈して下さったのでしょう

作品写真だけでなく送ったハガキやメモまで
すべてコピーし、製本してあります!


NO-MA門IMG_1469 500


さて
どこにも出掛けられない彼と
行って見てきたような‥

絵に限らずその場に立ってみなくては
見たことにはならないのでしょうが‥


この度の応援団の皆さま
お出掛け下さって、また
たくさんの写真もありがとうございました!



人・人・人‥

2011年3月28日(月)



たくさん記録したいことが溜まってしまいました


まず昨日の作品


名称未設定 1柿みたいなダブル・イメージ2 500



何ともすごいです!

頭頂部の円形脱毛が着想の元?

いえ
このエゲツナイ色使いで何を表現したかった?





その後
こんな自画像も

名称未設定 1セマボード ジギャクノジガゾウ500




ジギャクノジガゾウとあります



そして今日は
10数枚も描きに描きました!


昨日、またたくさん戴いたセマ・ボード

DSCF0552セマ・ボードその2


手作りカンバス
瀬間先生ありがとうございました!


が今日全部使い切ってしまって‥

地塗りの色を活かした

名称未設定 1セマボード緑地に顔500





これも地塗りの色を活かして

名称未設定 1セマボード白い帽子500



縁取りのあるカンバスに刺激された?
こういうものも


名称未設定 1セマボード空とふたつの家500


世界堂から頂いたアクリル絵の具試供品を使ってみました






これは軽やかな気分で?


名称未設定 1セマボード ブタ鼻500


まだまだ描きました

スケッチブックにも

名称未設定 1F10スケッチブック太った兄500


太った兄(とは自分というのこと?)



名称未設定 1F10スケッチブック泣く母500




泣く母

これだけ人・人・人‥を描くですが


「‥孤独な間をテーマとしているのは、
彼が生きている社会からの疎外を意味している。‥」

そう見抜いているからの感想については
またの機会に触れます










公式ホームページ
西村一成HP
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