西村一成の世界から

未知へ、更に、未知へ‥と日々カンバスをカジリ続ける画家、西村一成の出来たて作品を絵日記のように記録。NEXT ONEはどんな作品?

2015年03月

フミオをこえて

2015年3月31日(火)




F3スケッチブック細目11  20150330_1200247

これは昨日F3スケッチブックにペンで描いたのですが

フミオの画集をみて
僕はフミオをこえていると思った」とあります
そして
「(フミオは)思ったより自由人じゃん」と言います


今日のこれにも


2cm20150331
 
                                                                          50×65.2cm20150331
フミオは自由人」
「ノイローゼとスイミン薬」
「フライドチキンの喜び」
などと書き込みがありますが
タイトルは「亀」でしょう


最近のノイローゼ状態とスイミン薬の多用

SM=22.7×15.8cmスケッチブックにも描いています

SMスケッチブック細目2  20150316_1200253
                      SM20150316
スイミンヤクタリョウフクヤク




SMスケッチブック細目3  20150316_1200256
                      SM20150316
スイミン薬が効いてボーットする
コーヒー入れるのシッパイした。



弟妹たちにも救いを求めたり


(助けて)水彩紙 F620150315 640

(助けて)

水彩紙



もう祈るしかない?描くことは創作などという行為ではなく祈りだと?
 
「祈り」カンバス、 F2020150324

「祈り」
カンバス、布、アクリル、ダーマトグラフ、カラージェッソ





SMスケッチブック細目8  20150325_1200267


                       SM20150325
「イノリ」




 
それではフミオとは?
難波田史男のことなのですが


 _1200305

この『難波田史男作品集』(1999年10月発行)は
瀬間高角先生から生前にいただいたもの

(瀬間先生は様々な画家の画集を買い集めておられました)

「西村一成くんは難波田史男の生まれ変わりだ!」などと言われ
ナンバタ?誰だそれ?でしたが
先生の死後
初めていただいた画集を見てみようと思ったわけです



_1200306




_1200307


略年譜や切り抜きが
先生らしく画集の表紙裏に几帳面に貼り付けてあります


2012年東京ステーションギャラリーでの
「難波田史男の15年」展の新聞記事にこうあります
<十数年の創作活動で2000点余りの作品を生んだ史男>

一成「1か月に200~300点も描いている僕は相当なもんだな
どんな小さなものでもそれだけ描こうと思ったら
過労死を覚悟するようなもんだ」


<自分の心にうまれてくるもの、それを自由に表現していきたい。
キャンバスは自分の世界観を表現する唯一の場なのである>(遺作展年譜)

一成「そういうところは確かに僕も似てるなあ」


<多感な思春期の思いを、青春の高揚を、葛藤を描き、ふいに世を去った画家>
<1974年1月、九州旅行の帰途、瀬戸内海にてフェリーより転落溺死(享年32歳)>


一成「この人の自己とのたたかいとか孤独や悲しみは恵まれたものだ
大学にも行けてるし旅行だってできてるし」


作品数でも年齢的にも確かにフミオをこえて
不自由さでもフミオをこえて

「フライドチキンの喜び」とは
何十年ぶりだろう?!ケンタッキーのあれを買ってきてもらって食べたのです
そんなことに喜ぶ人の不自由さ


ノイローゼ状態でも
気晴らしに旅行?なんて出来ないし
友達と一杯飲んで!なんて無理だし
お花見も無理かな
 
ひたすらここで描くしかない

だから

祈るように描く


2cm20150331  640

                                                             50×65.2cm20150331
(マリアさま)













 

そうは問屋が卸さないかも

2015年3月30日(月)


このまま
昼の暮らしが続き
たまには東谷山にも登って
今年こそしだれ桜の下を歩いて、、、と

そうは問屋が卸さないかも

このところまた一歩も外にも出られず
ほとんど椅子に座って描くだけ


あれも出来たこれも出来たと喜ぶのは
早計にすぎる?
それはかなり無理を重ねていただけということ??




描いた作品を見てみれば


2cm20150327

                                                                24.2×32.2cm20150327
ベニヤ板、インク

また山田花子を描きました





                                                               
3cm20150327

                                                                      36.4×52.3cm20150327

「3錠のんでみる」ベンザリンというのは睡眠薬の一種

それでも緊張しきった心身はなかなか眠りにつけず
ほとんど徹夜




翌日もその翌日も花や春どころではなく



カンバス S4020150330

                             S4020150329

S40=100×100cmカンバス、麻布、アクリル

切迫して昔の作品に上書き(ツブシたということ)
「助けて」とあります
 



そして今日

_1200159

窓の外はすっかり春!だと言うのに
(やや生育のわるいミツバツツジ)



_1200163

庭にも春が!と言うのに




恐ろしい形相の亀を描いた

2cm20150330

「イノチミジカシコイセヨオトメ」


このタイトルについてはまたいずれ触れることに






 

たかが桜ですが

2015年3月26日(木)



シダレザクラ-thumb-540xauto-35692

この画像2015年3月26日撮影とあります
今日ですね!!

これは名古屋市東谷山フルーツパークではありません


「神代植物公園なう!
本日シダレザクラ5分咲!」

東京都調布市の深大寺に続く神代植物公園HPから





20年近く前になりますが
西村一成はこの場所で満開の桜の下を歩いています
まだ幼児だった妹の手を引いて

その後毎年
変わらず咲いて散ったに決まってますが
ここの桜に限らず
どこの桜が咲こうが散ろうが
そんなこと構っていられない20年間でした


ところが
ところがです!

この春は
「早咲きの桜」カンバス F2020150325

「早咲きの桜」
カンバス、アクリル

昨日近所のフルーツパークの早咲きの桜を見て
「桜見るなんて20年ぶりだ!」
心がふるえてしまった


彼にとって東京時代は思い出したくない過去だろう
満開の桜に見送られと言うより
逃げ出すように故郷に戻ったあの春
神代植物公園も深大寺も満開の桜
京王線柴崎駅のホームに立つ妹の髪にも桜が、、、

そんな風景はよぎったのだろうか



今日の絵は
あの頃を懐かしむ妹とのメールの遣り取りから生まれた
幼かった妹には懐かしく楽しい思い出
そんなことに救われてきれいな気持ちで




                                      TAN「Yへ」カンバス、麻布、アクリル F2020150326
                           
                           F2020150326

「Yへ」
F20=60.6×72.7cmカンバス、アクリル



部分

_1200149



空は ペインティングナイフで引っ掻いて


ちなみに
東谷山フルーツパークの1000本以上の紅枝垂れ桜も
今年はいくらか早いようです

このブログでも毎春取り上げてきました
2012年4月14日 「桜色」
2013年4月11日「首」
2014年4月4日「“山笑う”けれど、、、」
 

昼夜逆転の夜の生活でしたから
どこにも行かれない生活でしたから

「ちょっと外に出れば桜色のシャワーも浴びられるのに」
「今年も桜見なかったなー」
などと書いていました


たかが桜ですが
20年ぶりの桜!
今年こそ!!紅枝垂れ桜の下を歩こう!
 




 

「ありがとう」

2015年3月24日(火)



昨日は9点の組作品でしたが
今日は4点です

「ありがとう」ベニヤ板 41×104cm20150324

「ありがとう」
ベニヤ板、インク、アクリル



_1190974





 _1190982






_1190977







_1190987


家族への「ありがとう」です

それぞれに裏書がありました
「いつも心配かけてごめん」
「産んでくれてありがとう」
「本当にありがとう」
「必死に涙をこらえた妹」など

そんな言葉が出るのだから
今日は昨日までより不安が遠ざかっているのでしょう


描き足りない気持ちが次々に画面に向かわせ
その結果が組作品と彼の呼ぶものになっています
昨日描いても描いても描き足りなかった「不安」でしたが
今日は「ありがとう」


まだ描き足りなかったようです

「母へ」カンバス F1520150324

「母へ」

F15=65.2×53cmカンバス、アクリル、カラージェッソ



「絵は描く者を決して一人きりにしない」
ギャルリー宮脇の宮脇豊氏の言葉ですが

 「宮脇さんの言うとおりだ
絵はどんな時も僕を孤独にしない」

そう感じながら描き続けています










 

「不安」と「不眠」と「睡眠薬」

2015年3月23日(月)



今日も「不安」からどこにも出られず
引きこもって描き続けました
その結果はこれです

4cm20150323

「睡眠薬」

今日の9点(すべてベニヤ板)を並べてひとつの作品



少しだけ大きくしてUP

左側

_1190904




右側

_1190910

カラフル過ぎる背景(汚い壁)が気になりますね(笑)





ではトリミングして



2cm20150323







4cm20150323







4cm20150323

このようなタブローというよりドローイングのような作品は
線の魅力が出ていますよね





先日のもついでにUP

3cm20150320

                                                                       24.2×33.3cm20150320
「不眠」

ベニヤ板、麻布、インク




「スイミン薬でヘロヘロの自画像」と裏書のあるものなど
まだまだ描きましたが
それではなく
1週間以上乾かしていたものをUP



「不安」カンバス M3020150323

                                                M3020150323
「不安」
M30=91×65.2cmカンバス、アクリル、カラージェッソ、インク




部分

_1190949


凸凹はたっぷり使ったアブソルバン(ホルべイン社)の効果
マットな赤や黒、白もホルべイン社のジェッソで
まったくホルべイン工業のお蔭というような作品です




このところの不安
描くくことで乗り切ろうとしていますから
そういう意味のタイトル「不安」でしょう


「不安」は薬では消えないのでしょう






公式ホームページ
西村一成HP
プロフィール、ギャラリーなどを掲載しています。
個展・作品・HP等に関する感想・お問い合わせは、お問い合わせフォームからお寄せください。
記事検索
月別アーカイブ
アクセスカウンター

    QRコード
    QRコード
    • ライブドアブログ